独立開業した整骨院だと、集客のやり方ってよく分からないですよね。
「チラシ配りをした方がいいのかな」
「ホームページを作って、ネット上で集客する方が効率的?」
など、悩みは尽きません。
そんな悩みを解決するべく、この記事では
- 整骨院の集客方法
- SNSの活用事例
- 集客する際の注意点
などを紹介していきます。
整骨院・整体院の集客はネットを使ったデジタル集客がオススメ
整骨院の集客方法は、大きく分けて以下の2タイプがあります。
- ホームページやブログなど、ネットを使うデジタル集客
- チラシ配りや看板など、ネットを使わないアナログ集客
このうち、オススメなのは後者の「デジタル集客」です。
なぜならスマホが普及した現代では、ネット検索で整骨院を探す人が多いからです。
しかし、デジタル集客・アナログ集客ともにメリットとデメリットがあります。
それぞれ見ていきましょう。
デジタル集客のメリット2つ
まずはデジタル集客のメリットを紹介します。
デジタル集客のメリット
- ローリスクで集客できる
- 自動的に集客してくれる
ローリスクで集客できる
ホームページやブログを使ったデジタル集客最大のメリットは何と言ってもローリスクで始められる点。
仮にワードプレスでサイト運営をする場合、かかる初期費用は以下の通りです。
- サーバーレンタル代:約1万円(月額約1,000円を一括前払い)
- ドメイン代:約1,000円(年額を前払い)
1万円ちょっとで、あなたの整骨院専用のサイトを作成できるんです。
一方でチラシを作成する場合は数千枚単位でおよそ2~3万円かかります。
もちろんチラシ枚数が多くなればなるほど、それだけ費用もかさみます。
しかもチラシ配りの場合は自らの足で行う必要があり、すぐにチラシを捨てられてしまう恐れも。
そう考えると、労力が少なくてローリスクなデジタル集客を選んだ方が合理的ですよね。
自動的に集客してくれる
ホームページやブログ記事は、一度投稿してしまえば半永久的にネット上に残り続けます。
そのため、あなたが寝ているときや仕事中でも、常に営業してくれる存在になるのです。
特に1人で整骨院を運営する場合や従業員が少ない場合は、このメリットの恩恵を存分に感じられるでしょう。
デジタル集客のデメリット2つ
良いことばかりに思えるデジタル集客ですが、以下で紹介するデメリットもあります。
デジタル集客のデメリット
- SEOの知識が必要
- 効果を実感できるまでに時間がかかる
SEOの知識が必要
ホームページやブログで集客するには、検索結果で上位表示される必要があります。
あなたも何か調べるときは、まず検索1位や2位のページから見ますよね。
つまり、検索で上位になるほど集客力がアップするのです。
しかし上位表示されるには、SEOの知識が必要不可欠です。
SEOとは簡単に言えば、
「Googleの検索結果で上位表示されるための仕組み」
です。
何だか難しそうですが、SEOで最も大事なことは、
「読者(患者さん)の役に立つ・悩みを解決する記事を作ること」
です。
そうすれば自然とアクセス数が伸び、Googleからの評価も高まり、上位表示されるのです。
SEOについて詳しくは、以下の記事を参考にしてみてください。
-
ブログで集客できない時に読む「集客&収益を増やす3つのコツ」
あなたの技術が光るヘアカット、エステなどのサービス。 あなたが自信をもって提供する商品や料理。 あなたの知識と経験をフルに活かしたコンサルティングやコーチング。 そうしたビジネスを 「も ...
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効果を実感できるまでに時間がかかる
どれほど良い記事を投稿しても、検索結果で上位表示されるようになるには時間がかかります。
少なくとも3ヶ月は見積もっておく必要があります。
こればかりはGoogleからの評価が上がるまで待つしかないのですが、待っている間ってムダですよね。
そこで、次から紹介するアナログ集客をしてみてはどうでしょうか。
アナログ集客のメリット3つ
先ほど、整骨院はデジタル集客がオススメと書きました。
しかしアナログ集客が悪いというワケではありません。
特に整骨院などの医療施設は、アナログ集客でも一定の効果がありますよ。
ここではまず、チラシ配りを例にメリットを紹介していきます。
アナログ集客のメリット
- ホームページやブログと違い、能動的に宣伝できる
- 周辺地域に絞って宣伝できる
- 一目でも見てくれれば記憶に残り、集客に繋がる可能性がある
ホームページやブログと違い、能動的に宣伝できる
ホームページやブログって、「受動的な集客方法」ですよね。
なぜなら、記事を作成してネット上に投稿した後は、患者さんが検索してくれるまで待たなければいけないからです。
最悪、投稿したは良いけど1人もサイトに訪れてくれないことだってあります。
その点チラシ配りは、こちらからチラシを配るという「能動的な集客方法」です。
しかもチラシを配ればすぐに目を通してもらえるので、デジタル集客と違って速効性もあります。
自分から積極的にアクションを起こせるので、ただ待っているだけというのが嫌な人にもピッタリでしょう。
周辺地域に絞って宣伝できる
ホームページやブログはネット上で宣伝できるので、全国的に宣伝できます。
しかし、例えば都内で開業したとして、遠く九州の方から患者さんは来てくれるでしょうか。
普通は来ませんよね。せいぜい隣県から来る程度でしょう。
ましてや開業したばかりの整骨院の場合は、口コミなどの評価が皆無なので尚更です。
であれば、宣伝範囲は整骨院周辺で充分でしょう。
近隣の人も整骨院を探すときは、まず近所から調べてみるはずです。
また
- ネットに馴染みがない高齢者に宣伝したい場合
- ネット環境が整っていない田舎で宣伝したい場合
は、むしろチラシ配りの方が効果的です。
全国的に知ってもらうより先に、まずは周辺地域からの知名度アップを目指しましょう。
一目でも見てくれれば記憶に残り、集客に繋がる可能性がある
ネット上の記事とは違い、チラシは
「何かあったときのために手元にとっておこう」
「とりあえず部屋のここら辺に置いておこう」
という人がいますよね。
つまり、ふとしたときにあなたの整骨院に連絡がくる可能性があるということです。
チラシをすぐ捨てられてしまうにしても、一度は手に取ってサッと目を通してくれますよね。
その時にあなたの整骨院の存在が、手に取ってくれた人の記憶に残れば集客は成功です。
何かの折に
「そういえば、あそこに整骨院が出来たんだったな」
と思い出してもらえるからです。
整骨院を開業しても、まずは認知してもらわなければ患者さんは来ません。
あなたの整骨院を知ってもらうのに、チラシ配りは有効な方法です。
アナログ集客のデメリット2つ
アナログ集客のデメリットもまた、チラシ配りを例にして見てみましょう。
アナログ集客のデメリット
- 法律で表現が規制されている
- 大きな労力が必要
法律で表現が規制されている
整骨院の広告については「柔道整復師法」という法律により、表現が規制されています。
ちなみにホームページも広告に当たるので規制されています。
しかし、1枚の紙の中で宣伝しなければいけないチラシについては、規制の影響がより大きいです。
チラシに書いて良い事柄は以下の通りです。
一 柔道整復師である旨並びにその氏名及び住所
二 施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
三 施術日又は施術時間
四 その他厚生労働大臣が指定する事項
引用:e-Gov
上記以外のことは一切書いてはダメなので、例えば
「来院した人の口コミや評価」
「患者さんの症状や治療結果」
などの宣伝はチラシに載せてはいけません。
しかし、競合も同じように規制の対象であるため、フェアと言えばフェアですよね。
真摯に患者さんと向き合ってあなたの整骨院の評判が高まれば、自然と集客力はアップするでしょう。
大きな労力が必要
ホームページやブログ運営と比べて、チラシ配りは下記のように多くの労力を必要とします。
- チラシに書く内容やレイアウトを決める
- チラシを作成する
- 作成したチラシを配る
上記の作業中は、もちろん本業の整骨院の活動はストップしてしまいます。
また、チラシ作成には費用が発生するため、時間とお金の両方を消費してしまいます。
時間を節約したければ外注化、お金を節約したければ自費印刷などの対策が必要です。
【参考】整骨院の数ってどれくらい?
ここで、信用調査会社「帝国データバンク」の以下のレポートを見てみてください。
街中に「肩こり・腰痛改善」「保険診療可」などの看板を掲げる整骨院や鍼灸マッサージ店があふれている。
特に「整骨院」は国家資格の柔道整復師(以下、柔整師)養成学校の規制緩和で資格所有者が急増し、店舗数が増加。
厚生労働省によると、柔整師が手がける施術所(整骨院)は2018年末時点で約5万77カ所まで増加し、10年間で約1.4倍に膨れ上がっている。
供給過多となった整骨院は同業との競合が厳しく、保険診療の不正請求に手を染めるケースが後を絶たない。
引用:帝国データバンク
整骨院の数は全国的に増加傾向であり、それだけライバルが多いということです。
一方で倒産件数に関して見てみましょう。
出典:帝国データバンク
2019年(1月~10月)の倒産件数は78件発生しており、2000年以降で最多の2018年に迫るペースで推移している。
引用:帝国データバンク
整骨院の数自体は増えていますが、倒産数も比例して増えています。
ここから分かるのは、「適切な集客をして患者さんに来てもらう」ことが非常に大事だということ。
患者さんが来ないことには収益が発生せず、倒産してしまいますからね。
でも、「適切な集客方法」って言われてもよく分かりませんよね。
そこで次からは、ホームページやブログを活用したデジタル集客の具体的な方法を紹介していきます。
【整骨院・整体院】デジタル集客の方法
ホームページやブログを作ると言っても、まず何をやれば良いのか分かりませんよね。
オススメは、ワードプレスを使ってサイトを作ることです。
ワードプレスはSEOに強く、サイト作成が簡単にできる非常に優れたソフトです。
詳しくは下の記事を見てみてくださいね。
-
【初心者必見】WordPressのブログで集客するための方法10選
WordPressで本格的にブログ運営を始めたい。 でも集客のやり方がイマイチ分からない。 そんな悩みを持つあなたに向けて、この記事では WordPressが集客に強い理由 WordPressでの効果 ...
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次からは、集客出来るホームページやブログの作り方を紹介していきます。
まずはターゲットを決める
サイトを作る前に、まずは「どんな人に来院してほしいか」つまり「ターゲット」を決めます。
ここで
「誰でもいいから来てほしい」
「色々な人に来てほしい」
なんて考えていたら失敗してしまうので注意です。
誰に向けて書いたのか分からない記事は、誰の心にも響きません。
逆に、誰か1人のためだけに書いた記事は、その人の悩みを解決してくれる素晴らしい記事になるのです。
従ってまずは、ハッキリとしたターゲット像を設定しましょう。
でも、例えば「肩こりに悩んでいる人」というターゲット像では不十分です。
日本中に「肩こりに悩んでいる人」はたくさんいますよね。
下のように、「肩こりに悩んでいるどんな人なのか」まで詳しく決めましょう。
ターゲット像
- 性別:女
- 年齢:40
- 職業:主婦
- 趣味:ブログ、メルカリ
- 悩み:夫と子供を見送ってから、家事の合間にブログ更新やメルカリへの出品作業をしている。
しかしPCのやり過ぎか、最近は肩の痛みに悩まされている。
もしかしたら四十肩かもしれないので、病院で詳しく診てもらいたい。
ここまでハッキリとターゲット像を絞り込めれば、記事を書く時にブレることは無くなりますよ。
ターゲットが何を欲しているかを考える
ターゲット像を決めたら、次にそのターゲットが「何を欲しているのか」を考えます。
先ほどのターゲットの例でいうと、肩こり(四十肩)で悩んでいますよね。
ということは、下記のような情報を提供してあげれば良いということが分かります。
- 肩こりに効くマッサージ方法
- 肩こりになりにくい姿勢
- 四十肩の症状、診断チェック
ここまで分かれば、あとは記事を書くだけです。
ターゲットのための記事を作成する
記事やサイトを作るときは、ターゲットのことだけを考えましょう。
例えば先ほどのターゲット像を設定してブログ記事を書く場合、タイトルは以下のようにすると良いでしょう。
患者さんがブログ記事を読むかどうかは、まずタイトルを見て判断します。
そのため、このように思わず目を引くタイトルにすると良いでしょう。
タイトルの次は、いよいよ本文を書いていきます。
最初は「自分に上手い文章が書けるか不安」と思ってしまうかもしれませんが、心配ありません。
「ターゲットの悩みを解決してあげよう」と思いながら記事を書けば、自然と良い記事になるはずです。
詳しくは下の記事で解説しているので、一度目を通しておいてくださいね。
-
ブログで集客するときに文章力は必要?集客できる書き方12のコツ
ブログで集客したいけど、 「自分には文章力がないから不安」 「どう書いたらいいか分からない」 という悩みを持っていませんか? 安心してください。 集客に文章力は必要ないです ...
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SNSも利用して集客を加速させよう
SNSはブログと相性が良いツールです。
SNS特有の拡散力や即効性を利用すれば、あなたのサイトのアクセス数が急増するかもしれません。
例えば、Facebookのプロフィール欄にホームページやブログのURLを載せておきます。
すると、あなたのFacebookの投稿を見て気になったユーザーがホームページやブログに訪れてくれます。
SNSが、ホームページやブログへの導線になってくれるというワケですね。
実際にSNSを活用している整骨院も多いので、少し例を見てみましょう。
Facebook(松浦整骨院)
出典:Facebook
「松浦整骨院」さんは
- プロフィール画像に従業員の姿を
- カバー画像に医院の外観を
載せることにより、「誰がどのような場所で施術しているのか」がイメージしやすくなっています。
また、投稿内容も下のようにホッと和むようなものにすることで、患者さんが来やすくなるよう工夫しています。
出典:Facebook
このおかげか、フォロワー の数は1,000人を超えています。
Twitter(有馬整骨院)
出典:Twitter
2,000人超えのフォロワーを持つ「有馬整骨院」さん。
プロフィール画像は院長の写真を載せています。
また、プロフィール欄にホームページへのリンクがありますね。
フォロワーが多い分、ホームページに訪れる人も多そうです。
Instagram(こころ整骨院)
出典:Instagram
写真投稿がメインのInstagramも、整骨院の宣伝には効果的です。
例えば上の「こころ整骨院」さんの場合、患者さんの写真と感想を載せることで、リアルな宣伝になっています。
出典:Instagram
またこちらも、プロフィール欄にホームページへのリンクがありますね。
フォロワーは1,000人を超えているので、SNS効果は絶大でしょう。
整骨院・整体院がデジタル集客するときの大事なポイント
ここからは、整骨院がホームページやブログで集客するとき、特に気を付けてほしいことを紹介します。
競合が多い整骨院だからこそ、これらのことに気を配ってライバルと差をつけましょう。
必ずレスポンシブデザインを使おう
最近はスマホでネット検索をする人が多いです。
また、整骨院には様々な症状を持った患者さんが来ますが、中には急を要する人もいますよね。
例えば
「急に腰が痛くなった」
「子供が転んで足の骨が折れたかもしれない」
といった場合、患者さんはサッとスマホを取り出して近くの整骨院を検索するでしょう。
そのときに整骨院のサイトがスマホ表示に対応していなかった場合、スムーズに情報を探せませんよね。
最悪、連絡先すら分からずに患者さんが途方に暮れてしまうかもしれません。
従って、サイト作成の際は必ずスマホ表示対応の「レスポンシブデザイン」を取り入れましょう。
ワードプレスでサイトを作っている場合は、レスポンシブデザイン対応のテーマに設定するだけでOKです。
とはいえ、自分のスマホで正常に表示されるのかは必ずチェックしておきましょう。
競合と差別化して独自のウリをアピールする
先ほどから述べているように、整骨院は競合が多いです。
そのため、ライバルにはないウリをアピールしなければ、集客は厳しいでしょう。
つまり、あなた(の整骨院)にしかない魅力を前面に出して差別化を図るのです。
例えばあなたが肩こりの治療を得意としている場合、ホームページやお店の看板に
「肩こり専門○○整骨院」
と書けば、肩こりに悩んでいる人に向けて大きくアピールできますよね。
もし周辺に肩こり専門の整骨院がなければ、あなたの独壇場となります。
また、周辺の環境に合わせて差別化を図るのも手です。
例えばサラリーマンが多く住んでいる地域なら、
「夜でも診療の○○整骨院」
と、仕事帰りでも安心して来院できるということをアピールするのです。
周辺の競合や環境、住人を徹底的にリサーチしましょう。
まとめ
整骨院の集客方法を中心にお伝えしてきました。
最後に、大事な点をもう一度おさらいしましょう。
【整骨院のオススメ集客方法はネットを使ったデジタル集客】
デジタル集客のメリット
- ローリスクで始められる
- 一度ネット上に投稿すれば、自動的に集客してくれる営業マンになる
デジタル集客のデメリット
- SEOについて学ぶ必要がある
- 成果が出るまでに時間がかかる
【チラシ配りなどのアナログ集客も、一定の効果がある】
アナログ集客のメリット
- 能動的に宣伝できる
- 周辺地域に絞って宣伝できる
- ネット広告とは違い一度は手に取ってくれるので、記憶に残りやすい
アナログ集客のデメリット
- 法律による規制で、表現が制限される
- お金と時間がかかる
デジタル集客のポイント
【集客するための記事の書き方】
- ターゲット像を詳細に決める
- ターゲットが何を欲しているのかを考える
- ターゲットの事だけを考えて記事を書く
- 各SNSを利用すると、さらなる集客アップを図れる
【注意点】
- レスポンシブデザインを採用すること
- 競合と差別化して独自のウリをアピールすること
今後、整骨院の集客はますます競争が激しくなるでしょう。
ぜひこの記事を参考にライバルと差をつけ、効果的に集客をしましょう。